エレベーター用語集 Glossary

用語一覧

エレベーター用途種別

1.乗用エレベーター
人の輸送を主目的とするもので、他の用途のエレベーターと比べて床面積に対する積載荷重を厳しい条件で設計することが要求されています。
2.住宅用エレベーター
乗用エレベーターであるが、共同住宅や集合住宅に設置することを目的にしたエレベーターのことを指します。定員(定格積載量)やかごサイズなどは、日本工業規格(JIS)で定められています。
3.人荷用エレベーター
人と荷物の輸送を目的とするもので、法規上の取扱いは乗用エレベーターと同じですが、床面積に対する積載荷重を、運搬する荷物に合せて必要に応じ、より大きくした積載荷重(定格積載量)に設定することが出来ます。
4.寝台用エレベーター
病院、養護施設などにおいて、寝台やストレッチャーに乗せた患者を輸送することを主目的としたものです。共同住宅や事務所ビルなどの建物に設置することは出来ません。
5.荷物用エレベーター
荷物の輸送を目的とするもので、荷扱者またエレベーターの運転者以外の人の利用は禁止されています。荷物以外に乗客も利用する場合は人荷用エレベーターとする必要があります。
6.自動車用エレベーター
駐車場に設置され自動車の輸送を目的とするもので、人(自動車の運転者またはエレベーター運転者を除く)及び荷物運搬の利用は禁止されています。荷物を積載したトラックやフォークリフトなどを運搬する場合は荷物用エレベーターとする必要があります。
7.ホームエレベーター
住戸内のみを昇降する小型エレベーターで、2人または3人乗り、利用者を限定できることから一般のエレベーターに比べて規制が緩和されています。
8.車椅子兼用エレベーター
バリアフリー対策の1つとして乗用(人荷共用)、寝台用エレベーターに付加される仕様です。車椅子の方の利用に配慮して乗り場ボタンや専用操作盤を低めに設置、かご内には鏡や手すりが取り付けられ、また、ドアの開放時間が通常より長くなり、閉まる速度もゆっくりになります。
9.視覚障害者兼用エレベーター
バリアフリー対策の1つとして乗用(人荷共用)、寝台用エレベーターに付加される仕様です。操作盤の押しボタン類に凸表示や点字を使用し、エレベーターの運転方向や停止階を知らせる音声案内装置などが付加されます。
10.展望用エレベーター
かごの周囲の壁、昇降路の壁をガラス張りにして、外の景色が見えるようにしたエレベーターです。
11.非常用エレベーター
火災などの非常時に消火活動・救助活動などに使用するエレベーターです。
消火の際に、はしご車が届かない高層フロアでの消火活動を想定して、建築基準法では地上31mを超える高さの建物には非常用エレベーターを設けることが義務付けられています(一部緩和規定に該当する建物を除く)。
12.斜行エレベーター
丘陵や台地の傾斜地を利用して斜めに作られた昇降路に設置されるエレベーターです。
13.ダブルデッキエレベーター
かごが2階建てになっているエレベーターで、上下2つの階に同時に止まり、乗降ができます。

保守関連

1.FM契約
消耗品(パーツ、オイル、グリス)と稼動する消耗部品の交換・調整を含めた全般的な保守契約です。
2.P.O.G.契約
P.O.G.(Parts,OiL and Grease)とはその名の通りパーツ(照明ランプ・ヒューズなどの小部品)、オイル(潤滑油)、グリース(回転する機械の軸受け部の潤滑剤)などの消耗品の交換を含んだ保守契約です。それ以外の部品(稼動する消耗部品)とその交換は含まれません。
3.リニューアル/モダニゼーション
主要な部分を取り替え、機能やデザインの更新を行う改修工事のことをいいます。
全面的な改修と一部の制御機器やかごを取り替える部分的な改修があります。

安全装置

1.調速機/ガバナーマシン
速度が定格速度を超過したことを検出する装置です。速度の出し過ぎを検知し安全回路をしゃ断します。 更にスピードが上がった場合は非常止め装置を動作させエレベーターを止めます。
2.非常止め装置
調速機(ガバナーマシン)に連結され、 調速機が作動するとガイドレールを掴むことにより、エレベーターを強制停止させる装置です。
3.緩衝器/バッファー/オイルバッファー/スプリングバッファー
かご、またはつり合いおもりが、万一昇降路の底部に激突した場合にその衝撃を和らげる装置です。緩衝器には、ばね式と油入式があります。

機械室関連

1.機械室/マシンルーム
エレベーター駆動装置や制御装置を収めたエレベーター専用の部屋をいいます。非常用エレベーターは機械室の設置を義務付けられています。
2.マシンルームレス
エレベーター駆動装置や制御装置を昇降路内に収めたエレベーターをいいます。
3.ギア巻上機
エレベーターを動かすためのモーター、減速機(ギア)、ブレーキ、綱車などを組み込んだ機械(駆動)装置をいいます。
4.ギアレス巻上機
エレベーターを動かすためのモーター回転軸に直接ブレーキ、綱車を組み込んだ機械(駆動)装置をいいます。
5.綱車/トラクションシーブ/メインシーブ
エレベーターを動かす巻上機に組み込まれている、ロープをかけるための溝加工がされた回転車のことで、ロープと綱車との間の摩擦(トラクション)を利用してエレベーターのかごを昇降させます。
6.主索/メインロープ
エレベーターのかごと、つり合いおもりを連結する鋼鉄製の繊維が束ねられたロープのことです。

昇降路関連

1.昇降路/塔内/シャフト
エレベーターのかごやつり合いおもりが昇降する筒状の空間で、ガイドレールや様々なエレベーター機器が内部に納められています。
2.カウンターウェイト/つり合いおもり
エレベーターの電力を効率よくするためにかごとは反対側に設けられるおもりのことです。トラクション式エレベーターは、かごとおもり(カウンターウェイト)によるつるべ式で動かし、おもりの重量は、かごに定格積載量の半分が載った状態で釣り合うよう設定しています。おもりが無い場合に比べて相当な省電力になります。
3.ガイドレール
鉄道のレールと同じ様に、エレベーターのかごやつり合いおもりなどが、昇降路に沿って建てられたガイドレールに案内されて動いています。
4.移動ケーブル/トラベリングケーブル/テールコード
エレベータのかごと制御機器との間の、通信・電力供給用の電線で、昇降路内に吊り下げられ、かごの動きに合わせて昇降する電線をいいます。

かご関連

1.かご(室)/ケージ/キャブ/カー
乗客や荷物が載る安全が確保された部分で、側面、背面、天井パネルと床とで構成された昇降する箱部分のことをいいます。
2.トランク
主に共同住宅用のエレベーターに設置されている、かごの奥に設けられた小部屋のことで、普段はカギ付きの扉でふさがれています。棺や担架などを運搬する際に、扉を開けて使用します。
トランクのカギは旧来はメーカー各社バラバラでしたが、夜間など緊急時の対応が困難なことから、消防庁の要請により平成14年以降は各社とも全国で統一されたカギを使うようになりました。
EMTR(Emergency Medical Trunk Room)というこのカギは全国の消防・救急隊員が持っており、緊急時でも問題なく担架の搬送が可能となっています。
3.救出口/マンホール
エレベーターかご内に設けられている非常救出用のハッチのことをいいます。かご内からは開けられない構造とし、開けられたことを検出するスイッチを設けて開いている場合にはエレベーターが動かないようにすることが法律で義務付けられています。尚、2000年(平成12年)建築基準法施行令が改正され、一定の条件を満たせば救出口を設けなくてもよいことになりました。

乗り場関連

1.乗り場/ハッチ
各階に設けられた、乗降ロビーのことです。
2.敷居/シル
乗り場やかごの床の先端部分にあるドア開閉用の溝で、乗り場の敷居を「乗り場敷居」、かごの敷居を「かご敷居」と言います。この敷居の溝に沿って乗り場やかごのドアが開閉します。
3.着床
かごが乗り場に停止している状態、または乗り場に到着することをいいます。
4.床合せ装置
エレベーターを乗り場の床面位置に合わせてかごを停止させる装置です。また、乗客や荷物などが乗り降りするときの重さの増減によって、エレベーターを吊っているワイヤーロープが伸び縮みすることによる、かご床面と乗り場床面との段差を再床合わせ(補正)する機能もあります。
5.光電管装置/マルチビームセンサー
出入口に設置され、人や物を検知するセンサーです。ドアが閉まる時にセンサーから出ている光線をさえぎることで人や物を検知し、戸閉動作を停止、反転(戸開)させます。

操作盤・表示灯・案内装置

1.かご操作盤/かごボタン/カーボタン
かご内に設置された、エレベーターの行先ボタン、ドアの開閉を操作するボタンやスイッチなどを配置したパネルのことをいいます。
2.乗り場操作盤/乗り場(呼び)ボタン/ホールボタン
かごを自分の階に呼び寄せるために、乗り場に設置されたボタンなどを配置したパネルのことをいいます。
3.インジケーター/階数表示器
エレベーターかごの位置を知らせる装置で、方向灯とかご位置表示灯がセットになったものが多く、停止階名毎にランプで表示するアナログ式インジケーターとデジタル文字で表示するデジタル式インジケーターがあり、デザイン性を重視する建物では凝ったデザインや仕組みのものも存在します。
かご内と各階の乗り場に設置するのが一般的ですが、複数のエレベータで連携して運転する「群管理制御方式」の場合、インジケーターを乗り場に設置しない場合もあります。
4.方向灯
かごの中や乗り場のインジケーターに組み込まれた、かごの運転方向(上昇、下降)を示す表示です。
5.インターホン
エレベーターかご内と、管理人室などとを繋ぐ非常通話装置です。
6.音声合成案内装置
音声による放送案内装置で「運転方向」、「戸開閉」、「停止階」、「満員」、「管制運転時の案内」などが一般的です。福祉対策として装備されます。

管制運転

1.地震時管制運転
P波感知器またはS波感知器により地震を感知し、運転しているエレベーターを自動的に最寄階へ停止させた後に運転を休止させる、2次災害を防止することを目的とした運転機能です。
2.火災時管制運転
火災が発生したときに、火災報知器などに連動してエレベーターを避難階へ自動的に運転させた後に休止させる、2次災害を防止することを目的とした運転機能です。
3.停電時自動着床装置
停電によって電力が供給されず、エレベーターが階と階の途中で停止したときに自動的にバッテリー電源に切り換えて、エレベーターを乗り場停止位置まで移動させ、ドアを開き、かご内に乗客が閉じ込められたままの状態となることを防ぐ運転機能です。
4.自家発管制運転
停電時に建物の非常電源設備(発電機など)からの電力供給を受け運転を行なう機能です。最寄階又は避難階へエレベーターを帰着運転した後に休止させる場合と、通常(継続)運転させる場合があります。
5.ピット浸水時管制運転
ピット内の水が一定以上の水位となるとセンサーが感知し、かごを最下階より1つ以上の上の階へ自動的に退避させた後に休止させる、ピット内機器及びかご下機器の損傷を防止することを目的とした運転機能です。
6.基準階復帰運転
一定時間、未使用状態が続いた場合に、エレベーターが自動的に基準階に戻る運転機能です。

遠隔監視

1.遠隔監視装置/遠隔点検装置/リモートメンテナンス装置
電話回線などを用いてエレベーターを監視する装置です。異常などを監視センターに通報及びインターホン通話を可能とするタイプと、それに加えて通常の運行状況を情報として監視センターに伝送し、遠隔点検(予防保全)を行うタイプがあります。
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